俳優近藤正臣こんどう・まさおみ/1942年、京都府生まれ。66年、映画「『エロ事師たち』より 人類学入門」でデビュー。ドラマ「柔道一直線」(69~71年)で人気に。NHK大河ドラマ「国盗り物語」(73年)、映画「夏服のイヴ」(84年)、映画「妖怪大戦争」(2005年)、NHK連続テレビ小説「カーネーション」(11~12年)、「ごちそうさん」(13~14年)、映画「龍三と七人の子分たち」(15年)など、出演作多数。NHK連続テレビ小説「あさが来た」に白岡正吉役で出演。NHK大河ドラマ「真田丸」に出演中(撮影/写真部・堀内慶太郎)
俳優
近藤正臣
こんどう・まさおみ/1942年、京都府生まれ。66年、映画「『エロ事師たち』より 人類学入門」でデビュー。ドラマ「柔道一直線」(69~71年)で人気に。NHK大河ドラマ「国盗り物語」(73年)、映画「夏服のイヴ」(84年)、映画「妖怪大戦争」(2005年)、NHK連続テレビ小説「カーネーション」(11~12年)、「ごちそうさん」(13~14年)、映画「龍三と七人の子分たち」(15年)など、出演作多数。NHK連続テレビ小説「あさが来た」に白岡正吉役で出演。NHK大河ドラマ「真田丸」に出演中(撮影/写真部・堀内慶太郎)

 巨匠・今村昌平監督に見いだされ1966年、映画「『エロ事師たち』より 人類学入門」でデビューした近藤正臣さん。「今はおじいちゃん路線」というベテラン俳優だが、作家・林真理子さんとの対談で「あさが来た」で共演した波瑠さんに竹久夢二の女性像を見たという。

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林:「あさが来た」のやさしいお義父さん役はすごい人気でしたが、今は大河ドラマ「真田丸」で徳川側の知将・本多正信をおやりになってますね。今度はちょっと冷酷そうな……。

近藤:まあ、何だかよくわからない、ちょっと気色悪いヤツをやってます。

林:近藤さんは「ごちそうさん」(2013年度後期の連続テレビ小説)にもお出になってましたし、NHKにすごく好かれるというか、立て続けですよね。

近藤:僕もやってるときに気がつきました。NHKの契約社員になってしまったのかなと(笑)。

林:「あさが来た」で近藤さんがお亡くなりになるときの「お伊勢参り、また行きたいなあ」というあのシーン、ふだん亭主と仲良くない奥さんも、胸にグッときたと思いますよ。

近藤:人が死ぬときってどんなものか、ほんと言うとわからないんですよ。おじいちゃん、おばあちゃん、母くらいしか人の死に目にあってないものですから。上方落語に「東の旅」というアホな二人がお伊勢参りをする噺がありまして、そんなんをやってみたいなと落語的にやってみました。

林:息子役の玉木宏さんのインタビューを読んだら、「近藤さんに演技を教えていただいた」ってありましたよ。

近藤:え? 教えてないよ、俺。

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