手厚い介護よりも目先の収益に 介護業界に劣化のひずみ (2/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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手厚い介護よりも目先の収益に 介護業界に劣化のひずみ

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手厚い介護よりも目先の収益に…(※イメージ)

手厚い介護よりも目先の収益に…(※イメージ)

「とにかく介護の世界は慢性的な人手不足。募集をかけて、受けにきた人全員を採用してもまだ足りないくらいだった。読み書きが十分でない人でも採らざるを得ないほどです」

 今井容疑者が勤めていた運営会社「積和サポートシステム」の中坪良太郎取締役によれば、1カ月目は先輩社員について昼の勤務、2カ月目は夜勤をこなし、3カ月目に独り立ちする研修システムだという。

 介護福祉士としてグループホームに勤務する五十畑かおりさん(仮名、49)は言う。

「『同じ事業所で3年続けば良し』とされている業界ですから、3カ月でモノにならないとやっていけない。パートの場合、1カ月で“使えない”と判断されたら、切られるか、いじめられるか。“使える”と評価されたら、正社員になれと口説かれます」

 介護業界で7年のキャリアを持つ五十畑さんは、問題点をこう指摘するのだ。

「今井容疑者は夜勤で、ワンフロアすべてを任されていたと思います。他のヘルパーは今井容疑者の動きがまったく見えない密室ということ。お金を盗むなどの犯罪もできてしまう」

 今井容疑者は転落死させた丑沢さんについて、「手がかかる人だった」と供述したとされる。介護の現場では、ヘルパーなどが利用者から暴言や暴行を受けたり、便を投げられたりすることも珍しくない。介護福祉士を育成する十文字学園女子大学人間生活学部の宮内寿彦教授(社会福祉学)は、説明する。


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