林修さん (c)朝日新聞社
林修さん (c)朝日新聞社

 受験も勝負事の一つだ。やみくもに闘っても勝てるとは限らない。目標を設定し、戦略を練り、実行する。勝てる作戦にはどんなポイントがあるのか。そして「合格する人」は、何が違うのか。最前線で受験生に接してきた東進ハイスクールの林修さん(現代文)に、その秘密を聞いた。

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 受験直前期に、「時間が足りない」と言わない人が合格します。時間は、誰にとっても絶対的な制約である一方、すべての人に平等に与えられてもいます。そんな時間と、いかにうまく折り合いをつけられるかが試されるのです。

「あれもやりたい、これもやりたい」と、どんどん足し算していけば、必ず時間は足りなくなります。そうではなく、試験当日から逆算して、今後どのぐらいの時間を勉強にあてられるかをまず計算します。やりたいと思うことをすべてできるはずがないと、完璧主義を捨て去り、割り切ることも大切です。そのうえで、自分がすべきことの優先順位を慎重に判断して勉強を進めましょう。

 2次試験の科目の配点が違うときは、その配点のバランスを考えながら、配点の高い科目、得意科目を中心に勉強すべきです。

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