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 本格的な受験シーズンが到来した。これまで努力を続けてきた受験生に、必勝の願いを込めて、合格祈願グッズを紹介する。各地から寄せられた、いずれも評判の“縁起物”。使って、食べて、携えて。ここ一番の心強い支えになるはずだ。

 まずは王道、菅原天満宮のお守りから。言わずと知れた学問の神様、菅原道真公を祀った全国各地の神社の中でも、奈良の同天満宮は別格の一つ。「菅家一系三神」を祀(まつ)る日本最古の天満宮だ。

 お守りは白、青、ピンクの3種類。“最強の天満宮”パワーで、霊験あらたかに違いない。大きさも7センチ弱と小ぶりなので、本番でも身につけられる。

 東日本大震災を乗り越えたグッズもある。3.11の被災地、宮城県南三陸町は西の明石と並ぶタコの名産地。2009年に観光協会がタコをモチーフに作ったオクトパス君は、震災前から“置くとパスする”文鎮として人気があった。しかし、震災で工場が被災。約1千個のオクトパス君もすべて津波に流され、一時は生産中止に追い込まれた。

 ところがある日、流されたうちの一つを、受験を控えた男子生徒が拾う。机に置いて猛勉強したところ、第1志望の大学に見事合格。その後、後輩たちのためにオクトパス君を避難所に届けた。男子生徒の逸話は、逆境にくじけない“奇跡の合格物語”として口コミで広まった。オクトパス君も復興のシンボルとして復活、これまでに8万個が売れる大ヒット商品に成長した。

「震災で多くを失った私たちもチャレンジ精神でやってきました。挑戦する若者を応援したい」

 オクトパス君の製作を引き継いだ「南三陸復興ダコの会」事務局長の阿部忠義さんは、受験生にこうエールを送る。

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