「怪物」にも充電期間は必要だ (c)朝日新聞社
「怪物」にも充電期間は必要だ (c)朝日新聞社

 2015年の高校野球の顔は清宮幸太郎だった。早稲田実業に入学した直後から本塁打を量産し、夏の西東京大会では3番として早実を5年ぶりの甲子園へと導く。甲子園では5試合で2本塁打8打点。1年生怪物は高校日本代表の4番を実力で勝ち取った。

「僕はまだまだこんなもんじゃない」「自分の形を崩されなければ、相手に関係なく打てる」

 発言もまた自信に満ちていた。だが、敗れた甲子園準決勝では子どものように泣きじゃくり、U18W杯ではチャンスに一本が出なかった(結果は準優勝)。

 U18日本代表を率いた西谷浩一監督(大阪桐蔭)は、

「彼と話していると、『自分のバッティングを』とか『自分の間合いで』という言葉が頻繁に出てくる。自分を貫き通すことも必要ですが、改善していくべき部分もあるのかなと思います」

 と、柔軟に野球に取り組む重要性も説いていた。

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