小泉進次郎衆院議員 (c)朝日新聞社
小泉進次郎衆院議員 (c)朝日新聞社

 さまざまな話題が渦巻いた永田町だが、中でもインパクト抜群だったのが、過去の下着泥棒疑惑を報じられ“パンツ大臣”の異名が定着した高木毅復興相だ。

 12月の衆院の閉会中審査では「すべて事実無根」との主張を通したが、年内辞任説も飛び交った。顔写真入りのカレンダーを選挙区内で配ったことが問題視された島尻安伊子・沖縄北方担当相とともに、16年1月の通常国会で野党の集中攻撃に遭うことが予測される。

「『うちわ問題』で松島みどり法相が辞任したのだから、島尻氏も危ない。国会が始まる前に一緒に辞任してくれれば被害が最小限になるが、官邸が難色を示し、2人ともなぜか強気。大丈夫か……」(自民党関係者)

 この様子を、野党は手ぐすね引いて待ち構えている。新年早々、キナ臭い展開になりそうだ。

「臨時国会が開かれなかった分、新年国会では追及することがたくさんある。ほかにも閣僚クラスと大物世襲議員の不倫情報もあり、複数のメディアがウラ取りに動いている」(野党幹部)

 一方、相変わらずの人気だったのが自民党農林部会長に起用された小泉進次郎衆院議員。全国の生産者にヒアリングする「TPP地方キャラバン」も注目されたが、自民党の“目くらまし”に利用されているとの指摘もある。ジャーナリストの横田一氏がこう語る。

「民主党時代に『効果が乏しい』と大幅減額した土地改良事業予算が、TPP対策を追い風に以前のレベルまで増額されることになった。進次郎氏に世間の関心を向けさせた隙に、選挙対策のため旧来型のバラまきが復活するわけです。族議員と対決した父・純一郎氏と違い、進次郎氏は農水族と妥協してしまった」

 進次郎氏の真価が問われる年になりそうだ。

(本誌取材班=上田耕司、亀井洋志、小泉耕平、永井貴子、長倉克枝、永野原梨香、鳴澤大、西岡千史、秦正理、林壮一、牧野めぐみ、松岡かすみ、山内リカ/今西憲之、菅野朋子、岸本貞司、桐島瞬、柳川悠二)

週刊朝日  2016年1月1-8日号