吉永小百合が二宮和也を絶賛「和也さんを抱きしめた」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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吉永小百合が二宮和也を絶賛「和也さんを抱きしめた」

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 初めて二宮さんに会った日から、もしかしたら、本当の私の息子じゃないかと思うくらいピッタリと寄り添うことができました。こういう息子に出会えて本当に良かった。

 共演するにあたって、二宮さんの子供のころの写真を見せてもらったんです。二宮さんは15歳くらいでデビューしていますから、それ以降は知っていますけど、小さい時のことはわかりませんから。生まれたての赤ちゃんの頃の写真から、5歳、6歳、7歳と、5枚くらい見せていただきました。彼が育っていった過程をイメージすることができて、良かったです。

 一度、二宮さんを撮影後に抱きしめたことがあるんです。その時は、母親としての気持ちと、二宮さんの演技が俳優として素晴らしいという気持ちとの両方がありました。どんな状況でも、あまり力を入れず素晴らしい存在感で、いつも引っ張ってもらいました。

――映画音楽は坂本龍一が担当した。坂本はこの仕事を決めた3カ月後の昨年7月、中咽頭がんを公表。闘病のために休養に入った。復帰後の最初の仕事が、この映画だった。

吉永:坂本さんとは、以前から原爆詩の朗読を通じて、何度か共演させていただいたので、引き受けてくださった時はとても嬉しかったです。昨年7月にがんを公表されたんですが、今年の5月にはお元気になって、スタジオにいらしてくださいました。

 坂本さんは、この映画の作曲をなさるにあたって、おっしゃっています。

「核のない世界を望んでいるぼくとしては、これはやるしかありません。この大作が復帰後第1弾なのですから、ぼくは本当に幸せ者です」

 長崎・カトリック黒崎教会のロマネスク様式のれんが造りの聖堂でのラストシーンがいいんです。原民喜の「鎮魂歌」を歌にしたものをテノールが最初に歌ったあとに、長崎市民の方たちの大合唱になるんです。これは坂本さんが作曲なさったオーケストラ曲なんですけど、エンディングに向かって高まっていく感じが素晴らしいんですよ。ヴェルディを超えたんじゃないかってくらいに胸に響く音楽でしたね。

 今回の映画は、戦争の大変さ、つらさを表現しています。現代を生きる人たちには、一つのファンタジーとして見つつも、そういう悲しい歴史があった事実を知ってもらいたいという山田監督の願いがあるんだと思います。

 私も俳優として、そして表現者として、戦争の悲惨さを語りつぎたい、次の世代に残していきたいという思いは強いですね。

週刊朝日 2015年12月18日号


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