橋下市長のブレーンが描く次のシナリオとは?(撮影/写真部・堀内慶太郎)
橋下市長のブレーンが描く次のシナリオとは?(撮影/写真部・堀内慶太郎)

 大阪維新が圧勝して終わった、大阪府知事、大阪市長のダブル選挙。ブレーンである堺屋太一氏は橋下徹市長に国会議員により大阪都知事を目指してほしいという。

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 私は、橋下さんには国会議員になってほしくない。来年の参院選にも、次の衆院選にも出ない方がいい。知事と市長の経験があるとはいえ、永田町は当選回数による年功序列、たとえ民間人の立場で総務大臣になっても、官僚の抵抗は激しい。それよりも大阪都構想が実現した時に、初代の大阪都知事になって徹底的に大阪を改革してほしい。

 目下、安倍内閣の最大の問題は、改革派の政治家も、大臣になると官僚に取り込まれて規制擁護派になってしまうことだ。橋下さんはすべての利権擁護派を敵にして、利権を守る府市の官僚や各党府市会議員と戦ってきた。ダブル選で大阪維新の会が無党派層を大きく取り込んで勝利したことは、安倍さんや菅さんにとって心強いはずです。

 大阪都構想の実現には、国政レベルでの協力も不可欠です。今後、橋下さんが、安倍さんや菅さんに都構想への理解と協力を求めることもあると思う。

 今の日本の政治は、与野党の対立ではなく、利権を守ろうとする「オール守旧派」と「無利権改革層」の戦いです。官僚、業界団体、労働組合はそれぞれに利権がある。橋下さんは、既得権益を守ろうとする人のなかで嫌われるのを恐れず、突破力を発揮してきた。

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