ノロウイルスの感染ルートは三つ…
ノロウイルスの感染ルートは三つ…

 約10年前に大流行したノロウイルス感染症が、今年は新型ウイルスにより再び大流行する可能性があるという。

 ノロウイルスの感染ルートは三つある。[1]牡蠣などの二枚貝によるもの[2]食品を介して感染が広がる食中毒によるもの[3]ヒト→ヒト感染によるもの、だ。

 このうち[3]が最も多いことがわかっているが、感染者から感染しないための対策には次のようなものがある。タオルは共有せず、ペーパータオルを置く。便やおう吐物がついた、あるいはついた可能性がある場所や物の消毒は必須で、確実に消毒するためには規定どおりに薄めた次亜塩素酸ナトリウム(家庭用の塩素系漂白剤)を使う。

 トイレは便座のほか、ドアノブ、レバーやボタンなど、便やおう吐物が飛び散るところと手が触れるところは次亜塩素酸ナトリウムで拭き取る。汚れた服は塩素系漂白剤に浸けるか、色落ちするものは熱湯に入れて90度前後を保ちながらしばらく浸した後に、通常どおりに洗う。床の上に吐いた場合は、上から新聞紙などで覆って飛び散らないようにしてから次亜塩素酸ナトリウムをひたひたにかけ、しばらくおき、新聞紙などを外側からかき集めてビニール袋に入れて捨てる。その後再び、同じ消毒薬で外から中心に向かってぬぐうとなおいいそうだ。そして、おう吐物などへの対応は必ず手袋やエプロンなどをつけておこなうことを徹底する。

 ノロウイルスは感染者の便1グラム中、1億個も含まれるという。乾燥に強いため、便やおう吐物が乾くと空気中を舞い、それを吸い込むことでも感染する。

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