動物写真家の岩合光昭さんの世界のを訪ねる旅をお送りする。今回は、中国・陝西省の猫。

*  *  *

 陝西省の秦嶺山脈中腹に位置する標高1500メートルほどの玉皇廟村。黄金に輝く毛を持つがゆえに希少となったサル、キンシコウを撮影するために立ち寄ったこの村で猫と出会う。

 収穫したばかりのトウモロコシを飼料にする男性。時折、顔を上げては傍らの子猫に微笑みかける。

 子猫は可愛がられているが、守られているだけではない。もう半年もすれば、ネズミから穀物を守る仕事を担う。人と猫、守り守られ、助けあって生きていく。

岩合光昭(いわごう・みつあき)
1950年生まれ。動物写真家。NHK BSプレミアムにて「岩合光昭の世界ネコ歩き」放送中。

【関連リンク】
デジタル岩合 http://www.digitaliwago.com/

週刊朝日  2015年12月4日号

著者プロフィールを見る
岩合光昭

岩合光昭

岩合光昭(いわごう・みつあき)/1950年生まれ。動物写真家。1980年雑誌「アサヒグラフ」での連載「海からの手紙」で第5回木村伊兵衛写真賞を受賞。1982~84年アフリカ・タンザニアのセレンゲティ国立公園に滞在。このとき撮影した写真集『おきて』が全世界でベストセラーに。1986年ライオンの親子の写真が、米「ナショナルジオグラフィック」誌の表紙に。94年、スノーモンキーの写真で、日本人として唯一、2度目の表紙を飾る。2012年NHK BSプレミアムで「岩合光昭の世界ネコ歩き」のオンエア開始。著書に『日本のねこみち』『世界のねこみち』『岩合光昭写真集 猫にまた旅』『ふるさとのねこ』『ネコを撮る』『ネコへの恋文』など多数。初監督作品となる映画「ねことじいちゃん」のBlu-rayとDVDが発売中。

岩合光昭の記事一覧はこちら