田原総一朗「IS問題の根源は侵略行為の責任を取らない欧米諸国だ」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「IS問題の根源は侵略行為の責任を取らない欧米諸国だ」

連載「ギロン堂」

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パリで起きた同時多発テロ。フランスのオランド大統領が断言した「断固戦う」とはどういうことなのだろうか(※写真はイメージ)

パリで起きた同時多発テロ。フランスのオランド大統領が断言した「断固戦う」とはどういうことなのだろうか(※写真はイメージ)

 欧米にテロ予告をするイスラム国。各国で応戦の動きをみせているが、大国の思い通りに決着はつかないのではないかとジャーナリストの田原総一朗氏は懸念する。

*  *  *
 11月13日の夜、パリ市内と近郊の6カ所で同時多発テロが起き、129人が死亡し、300人以上が負傷した。新聞やテレビは連日、この同時多発テロを大きく報じている。

 犯人は3チームに分かれ、ベルギー在住のフランス人たちが中軸になっていたようだ。IS(「イスラム国」)がテロを行ったと声明を出した。フランスのオランド大統領は「これはフランスに対する戦争だ」と断言し、「フランスは断固戦う。ISに報復措置をとる」と強調した。

 だが、「断固戦う」とはどういうことなのだろうか。もちろん、フランス大統領としては「テロ」に屈しない強い姿勢を取らざるを得ないだろう。だが、空爆の強化では同時多発テロへの対応にはならない。さらに今後、フランスで、いやアメリカやイギリスでもISのテロが起きる危険性がある。

 ところで、シリアの状況は極めて複雑である。アメリカやフランスはアサド大統領の失脚を図って、反アサド勢力を支援している。それに対してプーチン大統領のロシアはアサドを全面的に支持しているのである。そしてISはアサドとも、アメリカ、フランスやロシアとも対立しているのである。

 アメリカやフランスがアサドの勢力地帯とISの勢力地帯を爆撃しているのに対し、ロシアはISを爆撃すると見せかけて、実は米仏が支持している反アサド勢力地帯を爆撃している可能性も大いにある。アメリカとロシアが対立し、間接的にではあるがお互いに爆撃し合っているのでは、ISの勢いは増大するだけだ。そこでオランド大統領は16日、ISと戦うためにアメリカとロシアが協力することを要請したようだ。

 私は率直に言うと、アメリカがなぜアサドを潰そうとしているのか、よくわからない。「独裁だから」というのが要因のようだが、実はアメリカはそれで大失敗しているのだ。


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