田原総一朗「安倍政権をつけ上がらせるNHKの対応にも責任がある」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「安倍政権をつけ上がらせるNHKの対応にも責任がある」

連載「ギロン堂」

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「放送に政治権力が介入するのは憲法違反で、やってはならないことだ」

「放送に政治権力が介入するのは憲法違反で、やってはならないことだ」

「報道」とは何なのか――。ジャーナリストの田原総一朗氏は、マスメディア自体が迷走し、政府による憲法違反の介入を許してしまっていると批判する。

*  *  *
 NHKの「クローズアップ現代」で、事実上のやらせがあったことが判明した。私自身、その番組を見たが、なんとも安手の、レベルの低いやらせであった。BPOが、そのことを厳しく批判した。

 だが、この番組について高市早苗総務相がNHKに厳重注意をし、自民党の調査会がNHK幹部を聴取したのは問題である。

 放送法第4条には「報道は事実をまげない」とか、「公安及び善良な風俗を害しない」「政治的に公平」などと多様な解釈が可能な項目が並んでいる。だが、憲法では「言論、表現の自由」は保障されることになっている。そして放送法第4条は「倫理規範」であって、権力が介入するのは憲法違反である。

 はっきり言って、報道は「公安及び善良な風俗」を害することもあるし、「政治的に公平」でない場合もある。たとえば、安保関連法案で政治的に公平であろうとすれば、どのような番組になるのか。

 各紙の世論調査では、国民の約80%が、この法案については「わからない」であった。明らかに、政府が、国民に対して理解できるような説明をしていないからである。

 たとえば安倍晋三首相は、集団的自衛権を行使するケースとして、ホルムズ海峡が機雷で封鎖されたとき、それを取り除く作業をあげた。あるいは第二の朝鮮戦争が起きたとき、米艦が韓国在住の日本人を救助して、日本に送り届ける場合、その米艦を防護するというケースを示した。だが、いずれも後に、政府自らが否定している。これでは、国民に理解せよと求めるのが無理である。


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