認知症患者を食い物にする「ハイエナ」金融機関 動かない金融庁、防御策は後見人 (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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認知症患者を食い物にする「ハイエナ」金融機関 動かない金融庁、防御策は後見人

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マイナンバーに夢中だが、認知症高齢者保護には関心がない安倍政権 (c)朝日新聞社

マイナンバーに夢中だが、認知症高齢者保護には関心がない安倍政権 (c)朝日新聞社

 理解力や判断力が低下した認知症高齢者は2015年で525万人、25年には730万人になると推計される。高齢者の単身世帯は25%(13年度)。一人暮らしの認知症高齢者は、単純計算で約130万人に上るとみられる。

 だが、「認知症高齢者」への金融商品販売を制限する法律はない。認知症の度合いが見極めにくいことや高齢者の自己決定権を尊重する意見もあるためだ。金融機関にとっては、後見人がついている人(契約をあとから取り消せる)以外は、健常者と変わらずに金融商品を売ることができる(自主規制ルールや監督指針はある)。

 こうして商品を買わされる高齢者は、身寄りのいない一人暮らしが多いとみられるが、なかには家族が同居していても被害に遭う人がいる。

「保険を買えば、相続税を減らす効果があります」

 大阪府吹田市に住む認知症を患っていた70代の女性は、自宅にやってきた保険代理店の営業マンからそう勧誘され、12年暮れから13年までのわずか1年間に計13本もの保険商品を次々と購入させられた。投じた保険料はなんと約2千万円。自宅の改築費用として貯蓄していたお金はあっという間に消えた。

「相続対策」は、うそだった。実際には、保険をかけると手持ちの資金が減るのでその分、相続税を取られる可能性のある財産が減るというだけのことだったという。買った保険商品は、貯蓄型個人年金保険が2本、終身保険が5本、医療保険などが6本。いずれも生保大手2社の商品で、医療保険はすでに別の保険に入っている娘や孫の分までかけていた。商品を売った保険代理店の男性は以前、女性の自宅近くの郵便局で職員をしていたため、女性も家族も顔なじみで気を許してしまったという。


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