北原みのり「質問力を磨こう!」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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北原みのり「質問力を磨こう!」

連載「ニッポン スッポンポンNEO」

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国民は政治家を問い質し続ける必要がある(※イメージ)

国民は政治家を問い質し続ける必要がある(※イメージ)

「いや、どういったものって、べつに、ね、それは、いろいろな、戦中戦後のね、ごたつきの中でですね、混乱は起こりますよ」「日本人として浮かばれない」「国民がですよ、国際社会の中でね、顔向けできない」としどろもどろである。南京事件とはどういうものだったのか、という質問に対して、全く答えになっていない。つまりは、わかってない。荻上さんはさらに重ねる。「70年以上前の日本人がしたことが登録されることによって、今損なわれる国益とは」。これについても、原田議員からは、問いに対する論理的な答えはなかった。

 優れた質問は真実と、その人の底を映す。正反対の意見を並べることが中立であるかのように捉えるような風潮が広まっている。並べることが悪いとは思わない。が、メディアの役割とは、問い質すことなのではないか。イケメンのカナダ次期首相が言うように。

 日本人は平和ボケした、とよく言われる。「平和ボケ」とは、緊迫した国際状況に鈍くなっている、という文脈で語られがちだ。でも平和ボケとは、自分の国の恐ろしさを忘れることなのかもしれない。国家は力を振るって、何でもやる。権力を持たない民がやれることは、権力を問い質し続けることだ。

週刊朝日 2015年11月13日号


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北原みのり

北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表

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