田原総一朗「メディアは抽象論ではなく社運をかけて原発を論じろ」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「メディアは抽象論ではなく社運をかけて原発を論じろ」

連載「ギロン堂」

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抽象的な「原発反対」の主張ではなく…

抽象的な「原発反対」の主張ではなく…

 ジャーナリストの田原総一朗氏は、「原発反対」を主張するメディアは具体的な戦略を明示するよう政府に要求すべきだという。

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 10月26日、愛媛県の中村時広知事が、原子力規制委員会の審査に合格した四国電力伊方原発3号機の再稼働に同意した。これで、九州電力の川内原発に次いで、早ければ来春にも再稼働することになった。

 伊方原発の再稼働に対して朝日新聞、毎日新聞、東京新聞が「反対」の立場をとっている理由の一つは、万が一、事故が起こった場合の住民の避難経路が明確になっていないということだ。東西に長く伸び、急な崖が続く伊方の地形は、避難の際に原発の近くを通らざるを得ないというのである。

 また、川内原発では、同意手続き前に住民説明会を行ったが、伊方原発では住民への説明会がきちんと行われていないことも指摘している。

 もっとも、3紙はいずれも、川内原発の再稼働に批判的であった。つまり「原発反対」なのである。

 私自身、政府の原発政策は少なからず問題ありととらえている。例えば今年7月、経済産業省が「長期エネルギー需給見通し」を発表した。これによると、2030年度の電源構成は、原発が20~22%、再生可能エネルギーは22~24%になるという。

 だが、この基本計画には問題がある。30年度時点の日本国内の原発すべてを稼働したとしても、15%程度にしかならないはずである。それを20~22%にするには、廃炉まで原則40年という規制の例外措置として60年に延ばすか、あるいは新たな原発をつくらなければならないことになる。こうした大事な部分を政府は国民に公表していないのだ。


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