シニアファッションのコツは?
シニアファッションのコツは?

 シニアのファッションといえば、茶色やグレーのダークな色に、体形を隠すダボダボのズボン。こんなイメージを持つ人も多いだろうが、それはもう古い。今や、ちまたのシニアはとってもおしゃれ。鮮やかでスタイリッシュな衣服に身を包み、ファッションを楽しんでいるのだ。

 光が差した白い舞台を、モデルたちが闊歩する。鮮やかなオレンジ色のトレンチコート、大きく背中の開いた黒いドレス、白いシャツに真っ青なショール──。どこかのブランドの新作のコレクションのようにも見えるが、実はこれ、「ガモコレ」と呼ばれる、“おばあちゃんの原宿”巣鴨発のシニア専門ファッションショーのひとコマだ。モデルは平均年齢65歳。一般の人から募り、自前の衣装を披露するのが特徴だ。

 2012年に初開催されたこのイベントは、おしゃれをしたいシニア女性たちの心をとらえ話題に。巣鴨以外の、銀座、福島、ハワイなど各地にも広がった。「ガモコレ」プロジェクトリーダーの小堀義光さんはこう話す。

「年々モデルの希望者も増え、最高齢は92歳。皆さん、本当に元気で素敵ですよ」

「ガモコレ」に出演経験のあるモデルに会いに行った。この日会った5人の女性は、明るい色の洋服を着こなし、大きな輪っかのイヤリングやネックレスなど小物もばっちりコーディネート。きれいにメイクしているのはもちろん、衣服に合わせた色のネイルも施され、細部までおしゃれへの心配りがされていた。

 ファッションは自分の見た目や好みに合わせ、それぞれこだわりがある。たとえば、白髪が美しい青木良子さん(76)は、「鮮やかな色の服を着ること」。

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