内野:ないです。最近そう言われることが多いんですけど、なんでですかね。

林:日本人離れした雰囲気というか、存在感がすごいなと思って。それに、大学で英会話をやってらしたから、ペラペラなんでしょう?

内野:ペラペラじゃないですよ、ぜんぜん。海外留学の経験もないし、あっち行ったらぜんぜんダメです。それに、海外で勝負してみたいという気持ちは強いんですけど、ハリウッドへの憧れがことさら大きいわけではないんです。いま、アジアでも韓国や中国がすごくいい映画をつくっているので、むしろそっちのほうに興味がありますね。このあいだ日本とトルコの合作映画(「海難1890」)をやったんですけど……。

林:12月に公開の映画ですね。昔、日本の近くで遭難したトルコの船の乗組員を、日本人が救助したという。

内野:そうです。日本人がトルコ人を助けて、その恩返しとしてイラン・イラク戦争のときにはトルコ人が日本人を助けたという友情物語ですね。

林:主演映画が立て続けですね。そして来年は大河も。三谷幸喜さんの脚本、おもしろいですか。

内野:まだ途中までですけど、今までにない家康ですね。家康ファンは「なんじゃこれは?」と思うかもしれない。

林:ご存じのように、今大河(「花燃ゆ」)があまりよくない視聴率になってますので……。

内野:低いんですか。

林:低いみたいです。このあいだ主演の井上真央ちゃんが「私の責任です」って、謝ってましたよ。

内野:えっ、切ない。それ関係ないよね。

週刊朝日 2015年10月16日号より抜粋