北原みのり「過去を『巡礼』、記憶すべきもの」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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北原みのり「過去を『巡礼』、記憶すべきもの」

連載「ニッポン スッポンポンNEO」

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「韓国に旅立つ直前、憲法9条違反とされる安保法案が採決された」(※イメージ)

「韓国に旅立つ直前、憲法9条違反とされる安保法案が採決された」(※イメージ)

 作家・北原みのり氏の週刊朝日連載「ニッポンスッポンポンNEO」。北原氏は韓国を訪れ、日本の遊郭跡などを“巡礼”してきたという。

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 シルバーウィークは韓国で過ごした。毎年この季節に行われる「タンポポ巡礼団」という、女たちの集いに参加した。

 これは性買春の現場で犠牲になった女性たちを慰霊するために2006年にはじまった運動で、「巡礼」するのは、性が売買される現場だ。多い時には全国から数百人の女性が参加するという。今年は20代の女性を中心に、50人ほどが港町の群山(クンサン)に集った。

 彼女たちと共に訪れた市場で、家の前で唐辛子を広げている女性に「どこから来た?」と聞かれ「日本から」と答えると、「ここは昔の日本の家よ」と教えてくれた。知っていた。この辺りは植民地時代に有名な高級遊郭地帯だったと、事前に教わっていた。

 植民地時代のシンボルといえば、神社と遊郭だったという。居留事業の一環として、当然のように、か・な・ら・ず! 遊郭は真っ先につくられた施設の一つだった。その「文化」が、この国には色濃く残っている。例えば、性売買の施設が「特殊飲食店」と呼ばれたり、米軍向けに国が管理した女性たちを「慰安婦」と呼んだりと、性売買の現場の言葉は、日本語がそのまま使われることが多い。


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