CS絶対的優位ソフトバンクに見る“つけいる隙” (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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CS絶対的優位ソフトバンクに見る“つけいる隙”

連載「ときどきビーンボール」

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週刊朝日#東尾修
リーグ優勝を決め、優勝旗を受け取るソフトバンクの松田=9月17日 (c)朝日新聞社 

リーグ優勝を決め、優勝旗を受け取るソフトバンクの松田=9月17日 (c)朝日新聞社 

 私が対戦する投手であり、監督であるならば、狙うのは柳田と松田だ。4番の内川、5番の李はバットコントロールがうまく、技術力が高い。うまく内角を攻めたとしても、完全に沈黙させることは難しいだろう。

 柳田はどんな球でもフルスイングする打者。バットとボールの距離を作りにくい内角高めを徹底的に突く。速球だけではない。時にスライダーやカットボールを投げてもいい。松田の攻め方も同じ。内角をどれだけ突けるかだ。松田はバッターボックスで内角を空けて後ろに立ち、思い切り踏み込んでくる。空いている懐に投げ込むには技術力と度胸が必要だが、そこを突き切れれば、打者が勝手にリズムを崩してくれる可能性があると見ている。

 3番の柳田、6番の松田を抑えれば、得点力は半減する。エンジンのかかる前に封じられるかどうかだ。それができなければ一気に圧倒されてしまうだろう。短期決戦の勝負だが、2位、3位のチームにはファーストステージがある。エースや先発2番手を使い切れば、ファイナルステージのソフトバンク戦の序盤で投げられないという悩ましさもあるのだが。

 一方、混迷のセ・リーグでは、各球団のエース級が間隔を詰めて投げてもいる。優勝はともかく、最終順位の確定は、最終戦までもつれるかもしれない。救援陣の登板数は70試合を超えるから、当然、疲れが残る。日本シリーズに出てきたときには満身創痍といった状態かもしれない。

 現状ではソフトバンクの絶対的優位は動かない。CSでパの球団が、日本シリーズでセの勝者が、それぞれどんな形で王者に臨むのか。徹底的なマークを受けるソフトバンクがどう勝ち抜くのか。そんな視点で見ていきたい。

週刊朝日 2015年10月9日号


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東尾修

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝。

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