買うなら今!?(※イメージ)
買うなら今!?(※イメージ)

「京都のお金持ちの間では、マツタケは贈答品として人気です。高級品であることは知られていても、値段がわかりにくいという点が好まれているようです」

 マツタケ研究家の吉村文彦さんはそう話す。「贈ってよし。味わってよし」の秋の味覚の王者は今年、かなり安くなっている。

 東京・赤坂のある料亭。

「当初は岩手産、今は信州産の炭火焼きを1本8千円で出しています。昨年までの半額になっています」

 都内の大手百貨店。

「国産がお買い得です。昨年1パック10万円以上だったのが、今年は4万〜5万円。マツタケのパックを、まるでキャベツのように買い物かごにごろごろ入れていくお客さんもいます」

 この百貨店は例年、国産、韓国産、カナダ産を店頭に並べる。今年は韓国産が入荷しなかったが、国産で補えているという。

 どうやら国産が豊作で、値が下がっているらしい。日本有数の産地・長野県上田市の鹿教湯(かけゆ)温泉で、40年以上にわたってマツタケを収穫してきた斎藤重雄さん(83)はこう話す。

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