室井佑月 日本国民は「売られてゆく子ども」? (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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室井佑月 日本国民は「売られてゆく子ども」?

連載「しがみつく女」

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室井佑月氏は安保法制を約束した日米の関係に憤慨する(※イメージ)

室井佑月氏は安保法制を約束した日米の関係に憤慨する(※イメージ)

 やはりそれらのマイナスを乗り越えてもというのなら、アメリカはどういう国なのか、この国との関係はどうなっているのか、政府は国民にほんとうの話をしなきゃならないと思う。

 アメリカと固い同盟で結ばれているはずのこの国は、なんで盗聴までされ、あの国から盛った金額で軍機などをいつも買わされているの? 友達価格というならまだわかるけど。

 その説明をしてくれないと、知りもしない親の借金のかたに、売られてゆく子どもみたいな気分になる。法律では相続放棄すればいい話だが、法律なんて関係ない怖い人が相手なのか。それとも、親が自分で子を育てる能力がないと判断し、金持ちの篤志家を見つけ、子を預けることにしたのか。とりあえず、運命に身を任せるしかない子であるあたしは、事情くらい話してくれよとは思う。

 そうそう9月6日のNHKの日曜討論で生活の党の山本太郎議員が、

「安保法案は長年ペンタゴンが日本に望んでいたものだ。米国のニーズだと(中谷防衛大臣が)国会で答弁しましたが、米国は建国以来93%戦争を続けてきた国。戦争で経済を回してきた国。狂気の戦争法案は廃案にするしかない」

 と発言した。説得力ある。でも、こういった意見の反論はいつまでたっても「そんなことあるわけない」だ。そんな一言で納得できるか? てか、そこを丁寧に話さずして、この国の根本的な話は無理じゃね?

週刊朝日 2015年9月25日号


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室井佑月

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。自らの子育てを綴ったエッセー「息子ってヤツは」(毎日新聞出版)が発売中。

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