柔道・野村引退 丸山茂樹が素顔の「野村ワールド」語る (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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柔道・野村引退 丸山茂樹が素顔の「野村ワールド」語る

連載「マルちゃんのぎりぎりフェアウエー」

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野村君、いい笑顔だねっ (c)朝日新聞社 

野村君、いい笑顔だねっ (c)朝日新聞社 

 金メダル3個はもちろんすごいですけど、いまの僕には、野村君がここまで長く頑張れたことの方がすごいかな、と思います。スッと引退するタイプなのかなと思ってた時期もありましたけど、シドニーのあと2年間休んで復帰してね。

 今年の6月に、僕と野村君と康ちゃん(北島)の3人で語り合うテレビ番組に出たんです。そこで野村君が言ってましたね。

 シドニーで二つ目の金メダルをとって、カッコよく引退しようと思ってたんですって。でも「3連覇を目指せるのは自分だけ」と思い直して、2年間のブランクを経て復帰したんです。そこからが地獄だった。体が動かず、負け続けた。自分に失望した、と。

 野村君はオリンピックチャンピオンですからね。自分の体が思い通りに動かなくなったときの絶望感ってのは、僕らの想像をはるかに超えて、果てしなく大きなものでしょう。

 畳に投げつけられて、負け続けて、そこで野村君は「初めて開き直った」って言いました。それまでは「開き直るってのは諦めるのと同じだと思って、開き直るのはイヤだったんです」と。自分の現状を受け入れて、一からやり直してはい上がって、アテネでの金メダルにまでつなげていったんです。ほんとに強いですよね、その心も。

 9歳の息子さんが柔道をやってて、普段は口を出さないけど、家で背負い投げだけは教えてるとも言ってましたね。僕も同じですけど、子どもに自分と同じ競技を無理にやらせはしなくても、いざ子どもが本気になり始めると、野村君も夢中になって教えちゃうんじゃないですか?

 野村君、ほんとにお疲れさまでした。康ちゃんにも声をかけて、近いうちに3人で食事したいですね。

週刊朝日  2015年9月18日号


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丸山茂樹

丸山茂樹(まるやま・しげき)/1969年9月12日、千葉県市川市生まれ。日本ツアー通算10賞。2000年から米ツアーに本格参戦し、3勝。02年に伊澤利光プロとのコンビでEMCゴルフワールドカップを制した。リオ五輪に続き東京五輪でもゴルフ日本代表ヘッドコーチを務める

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