国会デモ参加の室井佑月「どこの国の人に向けて放送しているの?」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

国会デモ参加の室井佑月「どこの国の人に向けて放送しているの?」

連載「しがみつく女」

大規模国会デモがまともにメディアに取り上げられていない?(※イメージ)

大規模国会デモがまともにメディアに取り上げられていない?(※イメージ)

 どうしてそうなる? 国会前にこれだけの人が集まったんだ。デモの主人公は国民であるのは明らかで、政治家は付け足しだ。デモにいかなかった人や、いけなかった人に、わざと政治色が強い集会だったと思わせたい厭らしい意図を感じてしまうのは、あたしだけかしら?

 ていうかさ、翌31日の菅官房長官の記者会見で、今回のデモについて、

「大きな誤解が生じていることは極めて残念だ。政府として、誤解を解く努力をしっかり行っていきたい」

 という発言があったけど、なぜそこで、

「だったら、法案の無理強いをやめるんですね?」

 という、普通の国民が抱く、普通の質問をしてくれないの? それって国民軽視じゃね?

 そういえば、今年の6月、小林節慶大名誉教授が、安保法制を「合憲」とする憲法学者たちに公開討論を呼びかけたが、その話はどうなった? たとえ無理であっても、どっち側がどういう理由でNGを出して来たのか、それを追及し発表することに、報道の意味があると思うけど。

 秘密保護法のときのように、こんなにたくさんの人が集まったデモがおこった安保のことも、メディアは後々の言い訳程度に扱う気なのか?

 どこを見て、報道してる? また戦争翼賛報道の後悔をくり返すつもり? はやく、そっち側からこっち側(国民側)においでよ。あたしたち国民は、見ていないようで、見ているよ。

週刊朝日 2015年9月18日号


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

室井佑月

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい