夫「彼女が子供のころに絵に描いたダルメシアンにそっくりな子犬に出会ってしまったんだよね」

妻「もう死んでもいいから、飼ってみようと思ったんですよ。その子は長生きでね。平均寿命を超えて、15歳になる今も生きてますよ。まだまだ元気です」

――現在の自宅には、夫妻のほか、画家の長女(桑原絹さん。ハルマンさんの娘)と次女(響美さん)、長男(光春さん)、そして犬たち、たちがともに暮らしている。

妻「今の家は家族でシェアハウスしてるようなもの。ご飯は私が作るけど、寝るのも食べるのも、テレビもパソコンも、各自の部屋。みんな自分なりの生活時間で暮らしてます」

夫「彼女は、絵を描き始めたらもう、出てきませんからね。テレビでは“鬼嫁”扱い、『家庭内別居』なんて言い方もされましたけど、そんなんじゃないんですよ」

妻「そんな面倒くさいことするぐらいなら、とっくに別れてますよ」

夫「僕はどっちかっていうと弱いほうで、彼女は強い。それでちょうどいい。絵の才能はもちろんだけど、とにかく昔からどんなことにも挑戦して、がんばり屋でね。僕はただただ、尊敬、リスペクトしてます」

週刊朝日 2015年9月4日号より抜粋