夫:「そういう態度をとっていたとしたら、謝るよ。そういうつもりはないんだ」って僕ははっきり言ったんですよ。

妻:悔しいから、その日のうちに友人に宣言しました。「両思いになるまで絶対に頑張るから」って(笑)。

夫:怖い……。

妻:でも、会っているうちにもっと悔しいけど、だんだん惹かれていったんです(笑)。正直な人で、うそがないんです。そして、この人と決めたら、もう一日でも早く結婚したい。子どもがたくさんほしいと思っていたから、とにかく急がなきゃって。

夫:僕はそんな気はまったくない。だいたいプロゴルファーとして、本当にやっていけるかどうかもわかんないじゃないですか。それなのに結婚したら、逆にかわいそうだし。

妻:「大丈夫。二人で協力すれば、どうにでもなるから」って、私が一方的に迫りました(笑)。

夫:第一、タイプが全然違う。僕はつつましやかな昔の日本女性が理想だったんですよ。家に帰れば「お風呂にしますか。お食事になさいますか」っていう。40歳過ぎて20代半ばの女性と、と思っていたんですよ(笑)。でも考えてみたら、おとなしいだけの女性より、こういうしっかり者のほうがいいのかな、と。

妻:私は彼の好みの妻を目指して、三歩下がるよう努力しました(笑)。

週刊朝日 2015年8月28日号より抜粋