太陽を囲むように群舞する小魚・キンメモドキ。カツオ釣りのエサにも(和歌山)(撮影/伊藤勝敏) @@写禁
太陽を囲むように群舞する小魚・キンメモドキ。カツオ釣りのエサにも(和歌山)(撮影/伊藤勝敏) @@写禁

 その広大な海で生きる魚たち。水中カメラマン・伊藤勝敏(いとう・かつとし)の見る魚たちの姿は芸術のように映るという。

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 なぜ魚は群れるのだろう。

 捕食者は、自分より大きなものを襲うことをためらう。小魚も群れれば“大きな魚”になれるのだ。いざ襲われたときは小魚に戻り、上下左右に散って攻撃をかわすこともできる。

 一方、ブリやカツオは、獲物を見つけると、群形を巧みに変化させる。団子状になって獲物を海面まで押し上げ、捕食する。攻撃の意味もあるらしい。

 魚群のパレードは、いつ見ても感動的なもの。一糸乱れず右へ左へと翻るように泳ぐ姿は、海中のミュージカルのようだ。

週刊朝日 2015年8月28日号