北原みのり「いいじゃん、ドイツ」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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北原みのり「いいじゃん、ドイツ」

連載「ニッポン スッポンポンNEO」

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ラジオから「ヒロシマ」「ナガサキ」「アベ」という声が

ラジオから「ヒロシマ」「ナガサキ」「アベ」という声が

 作家・北原みのり氏の週刊朝日連載「ニッポンスッポンポンNEO」。1930年代の「空気」を調べる機会があったという。

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 夏休みを兼ねてドイツにきている。ケータイが全く通じない山奥のホテルでサウナに入っていたら、ラジオから「ヒロシマ」「ナガサキ」「アベ」という声が聞こえてきた。

 え? なになに? とドイツに20年以上住む友人に聞くと、「ヒロシマで非核3原則に触れなかったアベ総理に批判が集まり、ナガサキでは非核3原則に触れました」というニュースだった。

 地元の高齢者に好まれている懐メロ中心ののんびりしたラジオ局でも、朝のニュースでヒロシマ、ナガサキ、アベのことをキッチリ流すのが、ドイツなのだ。

 日本での生活に慣れていると、ドイツの「不親切」さには、笑ってしまうものがある。駐車場の精算機でおつりが出ないの当たり前、ラップがスッキリ切れないの当たり前、電車が遅れるの当たり前。でも、あまりストレスを感じないのは、例えば田舎のラジオ局でも、当たり前のようにヒロシマ・ナガサキのニュースが入ってくる社会だからかもしれない。つまりは「人間が生きる上で大切な情報」がきちんと提供される信頼を社会に感じられるのだと思う。

 8月のドイツは、ヒロシマ・ナガサキの報道が多く、また原子力に反対するデモや集会が各地で行われている。私は二つの集会に参加した。


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