かゆくない水虫…自覚症状ない「爪白癬」は治療に1年

週刊朝日#病気
 爪水虫とも呼ばれる爪白癬(つめはくせん)は、水虫と同じ「白癬菌」が爪の中に入り、爪を変色・変形させる病気だ。水虫同様に感染し、時間が経つほど爪が厚くなって痛みで歩きづらくなることもある。その治療には、一般的な水虫薬とは異なる処方薬が必要だ。

 神奈川県に住む丸尾和義さん(仮名・62歳)はある日、ゴルフ場の浴場で、自分の足の爪が他人と違うことに気づいた。友人の爪は透明で表面がなめらかだが、自分の爪にはつやがなく、厚い。その上、黄色味を帯び濁っている。最近替えたばかりのゴルフシューズが足の指に当たったのかもしれないとも考えたが、念のため皮膚科を受診することにした。

 診察に当たった東京女子医科大学病院皮膚科の常深祐一郎医師は、丸尾さんの爪がかなり厚くなっていることから、感染後数年が経過した爪白癬と推定した。

「爪白癬は、放置していると進行し、爪の根元まで濁ってしまいます」(常深医師)

 しかし、かなり進行した爪白癬でも、寝たきりの高齢者などよほど体力が低下した人でない限り、治癒は十分に見込めるという。

 丸尾さんには、すぐに確定診断のための検査がおこなわれた。ニッパーで足の爪を深めに切り、細かく砕いて顕微鏡で観察する。

 正確な診断には、爪を取る場所にコツがある。菌に侵された爪は浮き上がってボロボロになるため、深めに切っても痛みはないという。この検査で白癬菌が検出されて初めて、爪白癬と診断される。待合室で待つこと約10分。丸尾さんは爪白癬であることが判明した。

「足の爪白癬の人は、足も必ず水虫です。足の裏に繁殖した白癬菌が爪の中に入って爪白癬となります。菌は爪の根元に向かって進み、感染した部分は白や黄色に濁り、分厚くなります」(同)

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