勝久前会長(左)と久美子社長 (c)朝日新聞社 @@写禁
勝久前会長(左)と久美子社長 (c)朝日新聞社 @@写禁

 舞台を株主総会から法廷に移し、日本で最も有名になった「親子げんか」が3カ月半ぶりに帰ってきた。

 大塚家具の大塚久美子社長(47)が法廷で「訴訟まで起こすとは」と批判すれば、会長職を追われた父、勝久氏(72)も「なぜ私を追い出すようなまねをしたのか」と言い返す。

 勝久氏が大塚家具株の譲渡に絡み、15億円を支払うよう、大塚家の資産管理会社「ききょう企画」に求めた民事訴訟。その本人尋問と証人尋問が7月13日、東京地裁で開かれ、法廷でも2人は壮絶なバトルを繰り広げた。

 久美子社長は、パールのネックレスと濃紺のスーツを身にまとい、緊張した面持ち。ききょう企画側の証人として証言台に立った。同社は株主総会で久美子社長を支持していた。

「親の作った会社を守っていこうという気持ちでやったのに、無にされて残念、情けない気持ちです」

 時折、白いハンカチを握りしめて感情を押し殺しながら話した。その姿を、原告席の後方中央に座った勝久氏は、表情ひとつ変えずにじっと見つめていた。

 久美子社長は「家族内でいろいろあったからといって、訴訟まで起こすむちゃをするとは思っていなかった」とも批判した。

 久美子社長の妹で、ききょう企画代表を務める舞子氏も初登場。「両親を信じていたのに、その信頼を裏切られ心痛を感じています」と涙ながらに訴えた。

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