「3人とも次男坊で、ぼんやりしているんです(笑)。長く一緒にいても、喧嘩をしたこともない。20代の頃はよく、“お前たちには、ハングリー精神がない”と叱咤されました。3人の中で、僕だけが運動部で、根性だけは人一倍あったから……。それで、何とかヒット曲を書こう、と」

 10代の頃にロックと出会い、「灰色の高校生活が明るくなった」。とはいえ、メロディーを作るときに影響を受けているのは、実はグループサウンズかもしれないと話す。

「『銀河のロマンス』なんてタイトルに、子供ながらに想像力を掻き立てられていましたからね。僕らのライヴには『星空のディスタンス』がきっかけでファンになってくれた10代の男の子もいたりして、音楽って、世代を超えるんだなってことを、最近とくに実感するようになった。ポール・マッカートニーのライヴを観て、『俺も頑張ろう』と思えるように、僕らがステージに立つ限り、ファンのみなさんにもそういう気持ちになってもらえるのかもしれないし」

 音楽を続けてこられた秘訣を聞くと、「意志の力で、同じことを積み重ねることかな」とぽつり。今もキラキラの衣装を着続けるためには、トレーニングも不可欠なのだそうだ。

「愛と筋肉は、店で売ってない。自分で育てるしかないので(笑)」

 3人ともが60代。今は、一年一年と向き合っていって、先日ステージで見たポール・マッカートニーと同じ年齢になった自分たちに会うことが、とても楽しみだという。

週刊朝日  2015年7月24日号