ヨーグルトと野菜で改善!
ヨーグルトと野菜で改善!

 およそ1億個の神経細胞が集まり、第二の脳ともいわれている腸。そんな腸内細菌研究の第一人者で、これまでに1万人以上の腸内環境を調べてきた、理化学研究所の辨野義己(べんのよしみ)特別招聘研究員に腸内細菌とおならの関係について聞いた。

 腸内細菌の機能の一つとしておならの生産機能があり、人間の一日のおならの量は400~1200ミリリットルと決まっています。この量はその人がどのような物を食べているかで変動し、おならのにおい自体もこの腸内細菌に深く関係しているといわれています。

 そもそも、腸内細菌は腸内に600兆~1千兆個あるとも言われていて、善玉菌と悪玉菌、日和見菌の3グループに大きく分けられます。

 善玉菌は有名な乳酸菌やビフィズス菌や酪酸菌などからだに良いとされる細菌です。この善玉菌は小腸から届いた食物繊維などを分解して、短鎖脂肪酸やビタミンB群などの栄養素を作り、からだ全体に送ります。

 一方、悪玉菌はウェルシュ菌や黄色ブドウ球菌などからだに悪さをする細菌を指します。この細菌は食べカスを腐敗させて、アンモニアやインドール、硫化水素などの有害物質を作りだし、臭いおならの原因となります。つまり、無臭のおならが出る人は腸内で善玉菌が多く、臭いおならが頻繁に出るという人は腸の中で悪玉菌が増えている証拠なのです。

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