「日本に戻ってこい」 丸山茂樹が米ツアー選手に促す理由

マルちゃんのぎりぎりフェアウエー

丸山茂樹

2015/07/12 07:00

 竜二には何度も言ってるんです、「日本に戻ってこい」って。しつこく言えば、何となくその気になるかなあー、なんて思って。

 アメリカでやっていくには、結構キツい年齢になってきました。本人もそれを感じてると思うんです。だからここは、いったん主戦場を日本にしてみたらいいんじゃないか、と。いまは地に足がついてない感じ。明確に割り切っちゃった方がいいと思うんですね。

 いまの竜二の状況を見ると、アメリカで戦い続けるのはものすごくリスキーだと思うんです。調子が上向かない中、アメリカの難しくてタフなコースでやればやるほど、精神的に落ち込むのが普通ですから。とにかく一度日本に帰ってきて、まあ日本のコースが易しいとは思いませんけど、多少なりともゴルフにはなる。日本に戻ってくれば、トンネルから出られるような何かを見つけられるんじゃないかと思う。その決断をするタイミングが、いまじゃないかと。

 すごい男ですよ、竜二は。米ツアーの選手になるために14歳で日本を離れて、ジュニア、大学、プロと、ずっと向こうで頑張ってきた。2005年に念願の米ツアーメンバーになり、08年には「AT&Tクラシック」で米ツアー優勝。09年には、これも夢だったマスターズ出場を果たしました。

 14歳で渡米なんて、相当強い気持ちがないとできない。アメリカで暮らした時間の方が長くなってるし、これまでの苦労もあるから、ずっとそこで頑張りたいと思ってるんでしょう。

 でも僕としては、体の十分動くうちに日本へ帰ってきて、彼の歩んできた道をアピールしてほしいんです。次世代を担うジュニアたちに伝えられることは、山ほどある。それは竜二にしかできない。日本でプレーをしながら、ゴルフ人生を語ってほしいなあ。

週刊朝日 2015年7月17日号

丸山茂樹

丸山茂樹

丸山茂樹(まるやま・しげき)/1969年9月12日、千葉県市川市生まれ。日本ツアー通算10賞。2000年から米ツアーに本格参戦し、3勝。02年に伊澤利光プロとのコンビでEMCゴルフワールドカップを制した。リオ五輪に続き東京五輪でもゴルフ日本代表監督を務めた。セガサミーホールディングス所属。

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