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 大塚久美子氏(47)が社長のままで事態は収束するのだろうか。

 父で会長だった勝久氏と社長の座を巡って3月、委任状争奪戦を繰り広げたが、結果は久美子氏が勝利し、勝久氏は会長職を去った。

 ただ、気になるのが7月13日の裁判の行方だ。

 この裁判は勝久氏が大塚家の資産管理会社「ききょう企画」が持つ大塚家具の株の一部を自身に返すように求めているものだ。

 ききょう企画は委任状争奪戦で久美子氏側に付いた親族らが代表、役員を務めている。

 もし、裁判で勝久氏が勝ち、株が勝久氏のもとに戻れば、勝久氏の持つ株数が増える。そうなると、再び委任状争奪戦となった場合、勝久氏が逆転勝ちし、久美子氏が会社を追われる可能性もある。

 7月3日にテレビ放送を開始した大塚家具の新CMに、ショールームを訪れた家族を見送る役で登場した久美子社長。社の顔は自分だと猛アピールした。

 さらに22年ぶりに企業ロゴを刷新し、新しい企業スローガンに「幸せをレイアウトしよう。」を打ち出した。「お客さまの幸せを共に創り、幸せへの想いに応える」との思いが込められているという。

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