パ・リーグ圧勝の交流戦 東尾修が戦力格差を指摘 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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パ・リーグ圧勝の交流戦 東尾修が戦力格差を指摘

連載「ときどきビーンボール」

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週刊朝日#東尾修
交流戦はパ・リーグに軍配!

交流戦はパ・リーグに軍配!

 セ・リーグの打者は自分のスイングをしっかりできている選手が少ない。どちらかといえば、来た球、球種に合わせてスイングをしているイメージだ。でも、それでは怖さがない。多少タイミングがずれても、自分のスイングを貫かれたほうが投手は嫌。基本的に、速球も変化球も力強く振るというスイングの基本はセもパも変わらないと思うのだけどな。

 セの投手は、横浜スタジアムや神宮といった球場では長打を打たれたくないから、かわす投球になる。でも、かわせるのは、しっかりと攻めて押し込んだ結果生まれるものだ。逃げ回ってばかりでは、打者の対応は楽になるよ。初球の入り方もそう。セの打者は初球から強く振らないものだから、手探りの配球もありだ。だが、パの打者は初球から積極的に自分のスイングを繰り出すから、小手先の配球では通用しない。

 選手は「いかにスケールを大きくするか」が基本線であって、その先に自らプロで生きぬく術を身につけるものだ。若い選手が目先の結果に走ってはスケール感は出ない。采配を振るう首脳陣も、もっと大きな視点で起用する必要もあろう。フロントはドラフトで「守れない選手は獲得しない」とするなら、選択肢を半分捨てているようなものだ。

 今年のタイトル争いは久々に外国人選手ではなく、日本人選手のハイレベルな戦いになっている。その面々を見てほしい。ソフトバンクの柳田、西武の中村、日本ハムの中田。セも独特の打撃フォームからフルスイングするヤクルトの畠山が本塁打と打点の2冠に立っている。全員が自分を出し切っている。両リーグトップの8勝を挙げる日本ハム・大谷は160キロの速球がある。球界全体が「個性」を見直すきっかけとなる年になりそうな気がする。

週刊朝日 2015年7月3日号


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東尾修

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝。

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