動物写真家の岩合光昭さんの世界のを訪ねる旅。今回は、ベルギー・ナミュール州の猫神父。

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 お揃いの黒い衣装を身に纏(まと)い、仲良く散歩をする、神父と猫。

 1872年、ドイツのブーロン修道院によって設立された、ベネディクト派修道院「マレッツ修道院」は、ベルギーを代表するビールとチーズの銘柄「マレッツ」発祥の地として知られる。生水よりも安全で栄養価の高いビールは「液体のパン」と言われ、修道士は民衆にビールを施し、布教活動をしていた。

 修道院で飼われている黒猫のププスは、どこへ行くのも神父と一緒だ。堂々と歩く姿は、まるで猫の神父のようです。

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週刊朝日  2015年6月19日号

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岩合光昭

岩合光昭

岩合光昭(いわごう・みつあき)/1950年生まれ。動物写真家。1980年雑誌「アサヒグラフ」での連載「海からの手紙」で第5回木村伊兵衛写真賞を受賞。1982~84年アフリカ・タンザニアのセレンゲティ国立公園に滞在。このとき撮影した写真集『おきて』が全世界でベストセラーに。1986年ライオンの親子の写真が、米「ナショナルジオグラフィック」誌の表紙に。94年、スノーモンキーの写真で、日本人として唯一、2度目の表紙を飾る。2012年NHK BSプレミアムで「岩合光昭の世界ネコ歩き」のオンエア開始。著書に『日本のねこみち』『世界のねこみち』『岩合光昭写真集 猫にまた旅』『ふるさとのねこ』『ネコを撮る』『ネコへの恋文』など多数。初監督作品となる映画「ねことじいちゃん」のBlu-rayとDVDが発売中。

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