原因わからず放置も 軽いつもりが致命傷の「脳梗塞」 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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原因わからず放置も 軽いつもりが致命傷の「脳梗塞」

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週刊朝日#健康
長嶋茂雄さんも脳梗塞を経験した (c)朝日新聞社 

長嶋茂雄さんも脳梗塞を経験した (c)朝日新聞社 

 6月1日に死去した町村信孝前衆院議長(享年70)。町村氏を襲った脳梗塞は脳卒中の一種で、脳の血管に血栓(血の固まり)がつまることで起こる。脳血管疾患は日本人の死因の第4位、患者数は123万人を超える。磯野貴理子さん(51)や長嶋茂雄さん(79)、小渕恵三元首相も発症している。

 町村氏は、2012年に脳梗塞を発症。今年4月には「歩くとひざに痛みがあり、足が重く感じた」ことから病院へ。検査で再発がわかった。兵庫医科大学脳神経外科主任教授の吉村紳一医師はこう推測する。

「ひざの痛みはおそらく関係ないでしょうが、足が重いという症状は足の動きに関連する血管がつまったためかもしれません」

 作家で医師の米山公啓氏は、足のだるさのため整形外科を受診したところ、原因がわからず、そのまま放置、実は脳梗塞だったという患者を診たことがある。

 脳梗塞の初期症状は、“顔のゆがみ”“片手・片足のしびれ”“言葉が出ない”“ろれつが回らない”などだが、人により感じ方は異なる。

「片手だけ、片足だけというように片側に症状が出ていたら、脳梗塞の可能性がある。心房細動で心臓の血管にできた大きな血栓が脳に飛んだり、生命中枢に関係する脳底動脈がつまったりするタイプの脳梗塞だと、命に関わることも。症状が軽いからと油断せず、脳卒中の専門医に診てもらうことが大切です」(米山氏)

 今回、町村氏は脳梗塞が再発している。前出・吉村医師はここに注視する。

「脳梗塞は10年間で5割が再発すると言われます」

 再発予防のためには薬の服用が欠かせない。従来使われていたワルファリンは、定期的に採血をして薬の量を微調整したり、食べものを制限したりする必要があった。近年登場した新薬はそういう煩わしさがなくなったため、再発予防がしやすくなった。だが、薬も万全ではない。

「高血圧や糖尿病などの生活習慣病をコントロールすることも重要です。再発は初回の発症より重症化しやすいので、しっかり予防してほしい」(吉村医師)

 これからの季節は熱中症から脳梗塞を発症するケースが多い。対策には1時間おきに200~300ミリリットルのスポーツドリンクや薄い塩水をとる“時間給水”が有効。寝る前も水分をとり、部屋はクーラーなどで適度な温度にすることも大切だ。

週刊朝日  2015年6月19日号


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