オリックス監督“休養”問題 東尾氏「根本的解決にならない」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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オリックス監督“休養”問題 東尾氏「根本的解決にならない」

連載「ときどきビーンボール」

週刊朝日#東尾修

 昨年は勝率差でリーグ優勝寸前まで上り詰めた。その一体感、団結力はどこから生まれていたのか。その戦いをベースにして、新戦力を加えられていたか。よくチーム作りにおいて「育成と補強は半々」と言う。すべてが、今後の浮上のヒントになり得るはずだ。

 今年2月のキャンプ。私はブルペンで森脇監督と長く談笑した。監督の話題は若い選手のことだった。いかに若手を一本立ちさせるか。監督の中で「育成」という考えはしっかりあったと思うよ。ただ、大型補強で加入した選手を最初に使う必要がある。その上で結果が出なかった時に、巨大戦力が重たい存在であってはいけない。その点も現場とフロントで確認していく必要はあるよな。

 まだシーズンは80試合以上残っている。Aクラスを目標にするならば、チームの戦いの方向性を見いだすことが必要になる。いつまでも選手が結果を出すだけを待っていては立ち遅れる。

 厳しい言葉かもしれないが、一度バラバラになったチームを立て直すのは、相当なエネルギーがいる。せっかく昨年得た手応えを、わずか2カ月で失おうとしている。当面は福良淳一ヘッドコーチが指揮を執るようだが、トップを代えれば一気に変わることのほうがレアケースであり、根本的な解決にはつながらない。

 最後に。森脇監督は「休養」の発表だった。日本では「休養=解任」のニュアンスが強い。今回の一件を見ても、次期監督候補などの話題も出ている。だが、一番チームの課題を分かっているのは森脇監督だ。彼の率直な意見はかけがえのない財産だし、「敗軍の将、兵を語らず」では、もったいない。森脇監督自身の反省もあるだろうし、それをチームの今後に生かしてもらいたい。もし、チームが軌道回復した時、森脇監督のビジョンと合致するようなら、いま一度、電撃復帰させるような柔軟な姿勢もフロントにはあっていいと個人的には思う。

週刊朝日 2015年6月19日号


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東尾修

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝。

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