ここ10年で進歩 がん患者が子どもを授かるには… (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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ここ10年で進歩 がん患者が子どもを授かるには…

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 一方でがん治療の医師は、抗がん剤が生殖器に与える影響はもちろん、卵子の老化など生殖に関する情報に関しても熟知している必要があります。30代女性患者が増加している乳がんの現場で、「治療が終わってからでも妊娠は間に合う」と考える医師もいますが、治療の過程で40代に突入してしまうと妊娠の確率は急激に下がります。

 もっとも重要なことは、何よりも患者の命を救うこと。次に、患者が「赤ちゃんを将来抱っこできる」可能性を事前に検討することです。この2点を十分に理解しなければ、技術革新の恩恵を得ることはできません。どんなに患者さんが望んでも「がん治療が優先で、子どもはあきらめてください」と伝えなくてはいけないケースもあります。それを支えられる看護師や臨床心理士の養成も急務であり、医療従事者全体で患者を支える必要性があります。2012年11月に「日本がん・生殖医療研究会」を立ち上げました。全国のがん治療の医師たちと連携した結果、私の元にも遠方からの患者さんが増えました。しかし各地域で完結できるがん・生殖医療の連携システムが、全国各地に作られることこそが必要です。

週刊朝日 2015年5月22日号


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