がん治療で不妊に でも子どもをあきらめなくていい? (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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がん治療で不妊に でも子どもをあきらめなくていい?

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 医療の進歩で、がんを克服する患者は増えている。しかし卵巣や精巣は、抗がん剤や放射線治療の悪影響を受けやすく、若年患者の、子どもを授かる力(妊孕性[にんようせい])が失われることもある。妊孕性を温存するため、卵子や精子の凍結保存という治療法がある。

 埼玉県在住の主婦、田中咲さん(仮名・36歳)は2012年秋に結婚した。すぐにでも妊娠を望んだが授からず、翌年2月から産婦人科クリニックに通い始めた。まもなく首のリンパ節の腫れに気づき、悪性リンパ腫の疑いがあることがわかった。

 悪性リンパ腫とは、リンパ系の組織に発生するがんの一種だ。田中さんは近くの総合病院で精密検査をした結果、ホジキンリンパ腫というタイプのI期と診断された。抗がん剤と放射線治療をすれば5年生存率は9割を超える。しかし「抗がん剤の影響で卵巣機能が低下し、妊娠しにくくなる可能性がある」と医師に告げられた。

 抗がん剤は体内のがん細胞を攻撃するだけでなく、正常組織にも悪影響を及ぼす。卵巣や精巣はとくに敏感で、年齢や抗がん剤の種類にもよるが、20%から100%の患者が無月経、無排卵、無精子症となる。

 田中さんは「がんによる命の危機」と「一生子どもが持てないかもしれない」という二つの事実を突き付けられて混乱した。


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