――4月3日からは今年の大型プロジェクト、日本でも大人気の韓国出身の男性デュオ、東方神起らが出演するホログラムシアター「SMTOWN THEATRE@HUIS TENBOSCH」がスタートしました。

「ハウステンボス限定で制作した、完全オリジナルのライブショーです。韓国のS.M.(エスエム)エンターテインメントに所属するアーティスト6組のライブ映像が流れます。人物をホログラム、背景を3Dプロジェクションマッピングで、本当にライブ会場で見ているかのような臨場感を味わうことができます。特に、イメージキャラクターを務める東方神起のメンバーはこれから兵役に就くので、しばらく2人での活動は休止になります。その間、ハウステンボスで彼らのダンスと歌、迫力のあるパフォーマンスが見られるという仕掛けになっています」

――ファンにとってはうれしい話ですね。毎年、話題性のある大型イベントを行いますが、企画はどのようにして生まれるのですか。

「私は常に世界を舞台に動いていますから、世界で何がはやっているのか考えてみます。企画は自分たちが考えるプランもあれば、企画会社からの持ち込みもあります。誰もやっていない新しいこと、お客様に驚きと感動を与えることがポイント。わかりやすくイベントにランクをつけて、社内で評価しています」

――どのような評価をつけているのですか?

「世界中から何百万という人が集まるイベントは『ティラノサウルス』と呼び、社員には『ティラノサウルスのようなイベントを見つけてきなさい』と言っています。その次は『クジラ』で30万~100万人集まる。光の王国はクジラです」

――東方神起が出る「SMTOWN THEATRE@HUIS TEN BOSCH」は?

「クジラを狙っているマグロです。最低でも10万~30万人は集まると予想しています。その次のサンマ、メザシ、チリメンジャコまでありますが(笑)、ランクによって予算の付け方が違ってきます。ただし、イベントは計画どおりにはいかないこともあるので、必ずアンケートを実施して軌道修正します。反響が少なければすぐにやめる。失敗を恐れないでチャレンジすることが大事なのです」

――ダメだったら潔く撤退する、ですか?

「そうです。その代わり、何がダメだったのか、原因は徹底して追求します。そして、次のチャレンジに生かす。イベントを行った後、お客様には5段階評価で感想をうかがい、反響を可視化しています。平均3.5点以下であればすぐにやめる。4~4.5点は改良して、宣伝をする。4.5点以上になれば、口コミで広がり、マスコミにも取り上げられるほどになります。そのためにも、判断にはなるべく時間をかけないようにしています」

(構成 本誌・村田くみ)

週刊朝日 2015年5月8-15日号より抜粋