現役合格率4位は愛媛の愛光。もとは男子校だったが、02年から共学になった。

「10年から東京、11年から大阪でも中学受験できるようにしたため、全国から優秀な生徒が集まるようになりました。だいたい4割が寮生です」(進学主任の和田誠教諭)

 高3生が東京受験の1期生なので、来春以降のさらなる躍進が期待される。

「全国から生徒が集まっているため、医学部志望者の志望大学はさまざまです。『国公立大ならどこでもいい』『出身地の医学部』『旧帝大の医学部』といった希望に応えるため、全国の国公立大医学部の入試制度を研究しています」(同)

 女子寮はないため、母親と2人で松山に引っ越してくる生徒もいるという。

 このほか、医学部に強い高校では、医師の講演会、大学や病院との連携などを実施しているところも少なくない。医師の仕事の大変さとやりがいを理解したうえで、医学部を目指してほしい。

◇2015年国公立大医学科現役合格率トップ30
学校名(所在地)/現役合格率(%)/卒業生数/国公立大医学科計/うち現役
1 ○甲陽学院(兵庫)/23.1/195/67/45
2 ○灘(兵庫)/16.9/219/64/37
3 ○桜蔭(東京)/15.9/232/60/37
4 ○愛光(愛媛)/15.7/223/58/35
5 ○北嶺(北海道)/14.9/121/33/18
6 ○広島学院(広島)/13.3/173/46/23
7 ○東大寺学園(奈良)/12.8/218/58/28
8 ○東海(愛知)/12.0/424/96/51
9 ◇金沢大附(石川)/11.9/126/28/15
10 ○昭和薬科大附(沖縄)/11.9/219/62/26
11 ○久留米大附設(福岡)/11.6/199/64/23
12 ○大阪星光学院(大阪)/10.6/207/52/22
13 ○ラ・サール(鹿児島)/10.3/224/81/23
14 ○開成(東京)/9.5/399/70/38
15 ○海城(東京)/9.4/276/41/26
16 ○洛南(京都)/9.4/480/70/45
17 ○白陵(兵庫)/9.0/189/29/17
18 ○徳島文理(徳島)/8.8/136/20/12
19 ○西大和学園(奈良)/8.7/321/52/28
20  札幌南(北海道)/8.5/318/54/27
21 ○栄光学園(神奈川)/7.9/177/24/14
22 ○青雲(長崎)/7.4/231/39/17
23 ○滝(愛知)/7.2/345/35/25
24  富山中部(富山)/6.6/274/28/18
25 ◇筑波大附駒場(東京)/6.4/157/19/10
25 ○弘学館(佐賀)/6.4/157/24/10
27 ○岡山白陵(岡山)/6.1/179/39/11
28 ◇広島大附福山(広島)/5.9/202/28/12
29 ○洛星(京都)/5.9/220/46/13
30 ○渋谷教育学園幕張(千葉)/5.8/343/37/20

本誌・サンデー毎日・大学通信の3社共同調査による4月2日現在判明分。現役合格者数10人以上の学校を対象に現役合格率上位30校を掲載。
現役合格率(%)は、国公立大医学科現役合格者数÷卒業生数×100で算出した。定時制を併設する高校は全日制の卒業生数で計算。同率で順位が異なるのは、小数点第2位以下の差。
◇=国立、○=私立、無印は公立を表す。協力・大学通信

(庄村敦子)

週刊朝日  2015年4月24日号より抜粋