バブル再来? 量的緩和継続でハイパーインフレ突入も (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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バブル再来? 量的緩和継続でハイパーインフレ突入も

連載「虎穴に入らずんばフジマキに聞け」

週刊朝日
1986年、衆院予算委で答弁する澄田元日銀総裁 (c)朝日新聞社 

1986年、衆院予算委で答弁する澄田元日銀総裁 (c)朝日新聞社 

 日経平均株価もアベノミクスのおかげで力強い上昇となり、3月31日の年度末は1万9206円と、バブル初期の86年末(1万8701円)に匹敵するレベルだ。株価といい、山手線内の土地が2桁の上昇率を記録し始めたことといい、バブル初期と似ている。

 当時日銀総裁であった澄田智氏が2000年12月発売の『真説 バブル』(日経BP社)の中で「消費者物価が安定しているのに不動産価格や株価が急騰し経済が狂乱してしまったことを見抜けなかった」と反省している。

 CPIが、黒田日銀総裁が目標とする2%に達しないのに、不動産と株の値段が今後とも続騰した場合、日銀は窮地に陥る。究極の選択をしなければならないからだ。量的緩和を中止(=国債購入を中止)すれば、国が資金繰り倒産の危機に直面してしまう。

 15年度の国の国債発行予定額は新規国債37兆円、借換債116兆円の計153兆円だが、日銀が約70%の年間110兆円を買うことになっている。7割を買い占めている買い手がいなくなれば、どんな市場でも大暴落だ。

 価格暴落必至の国債を買い向かう機関は平時でも考えられず、ましてや不動産価格や株価が上昇しているときに、国債に資金を割り振る機関もないだろうから、国債価格は暴落(=長期金利は暴騰)する。

 国は何十%もの金利で新発国債を発行するわけにはいかないから、新たな借金はできない。96兆円の歳出を賄う資金の4割が賄えなくなるのだ。

 国の資金繰り倒産はまずいといって、量的緩和を継続すれば(=紙幣をばらまき続ければ)バブルはさらに大きくなり、ハイパーインフレ到来必至だ。

週刊朝日 2015年4月17日号


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藤巻健史

藤巻健史(ふじまき・たけし)/1950年、東京都生まれ。モルガン銀行東京支店長などを務めた。主な著書に「吹けば飛ぶよな日本経済」(朝日新聞出版)、新著「日銀破綻」(幻冬舎)も発売中

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