田原総一朗氏(撮影/写真部・植田真紗美)
田原総一朗氏(撮影/写真部・植田真紗美)

 国会で議論の進む集団自衛権問題。ジャーナリストの田原総一朗氏は、民主党の岡田克也代表(61)との対談で、その危険性を尋ねた。

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田原:自衛隊が海外で後方支援をしやすくする案も出てきている。具体的にイメージしにくいんですが、どこからが後方なんですか?

岡田:後方支援は武力行使そのものではなくて、戦闘に巻き込まれた場合は支援活動を中断するというのが政府の説明ですが……。

田原:本当にできますか?

岡田:米軍が戦っているときに、「戦闘になったから後方支援やめます」と言うことが現実的とは思えない。いずれにせよ自衛隊員も相当、リスクを負うことになるのだから、それがなぜ必要なのか、国民にきちんと説明しなければならない。

田原:安倍首相は国会で説明しないんですか。

岡田:説明はまったくないですよ。我が国を取り巻く安全保障環境が変わったと言うが、具体的ではない。中国との関係なら、個別的自衛権の話です。

田原:第2次世界大戦で敗戦国となったドイツはNATO(北大西洋条約機構)に入っていて、アフガン戦争に参加して多数の死者を出しました。安倍政権は、ドイツのような立場まで行くつもりなんでしょうか。

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