見誤れば国民は地獄 日銀OBも危ぶむ異次元緩和の出口 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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見誤れば国民は地獄 日銀OBも危ぶむ異次元緩和の出口

連載「虎穴に入らずんばフジマキに聞け」

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※イメージ写真 

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 この日銀OBのお三方が考えていた出口戦略は、皆同じだった。私が先週のこのコラムで書いた「日銀にある民間銀行の当座預金」に付利していく方法である。FRB(米連邦準備制度理事会)が行うと公表しているやり方だ。いくら黒田総裁が「時期尚早」とおっしゃろうが、「出口戦略はそれしかない」のが暗黙の了解なのだ。しかし、その唯一の方法がFRBと違って日銀には極めて大変な仕事となるのだ。その認識も皆、共通していた。

「日銀にある民間銀行の当座預金」に付利をしていくと日銀は損失の垂れ流しになってしまう。早川参考人は「(他国の中央銀行と比べて)日銀の損失規模は断トツにでかくなる」とおっしゃっていたし、菅野参考人は「岩田さんのお話にもありましたように、いずれにしましても日本銀行は非常に大きな赤字を抱えることは間違いありません」とおっしゃっている。

 それが故に菅野参考人は「国家的なリスク管理が必要だ。テールリスク(確率は低いが、発生すると非常に巨大な損失をもたらすリスク)と言っても、実はリスクはかなり高いのかもしれない」とおっしゃっているのだ。この認識が政治家にもマスコミにもないのが怖い。

週刊朝日  2015年4月10日号


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藤巻健史

藤巻健史(ふじまき・たけし)/1950年、東京都生まれ。モルガン銀行東京支店長などを務めた。主な著書に「吹けば飛ぶよな日本経済」(朝日新聞出版)、新著「日銀破綻」(幻冬舎)も発売中

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