動物写真家の岩合光昭さんの、日本全国47都道府県のたちを訪ねる旅。今回は福井県南西部を訪ねた。

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 見ざる、言わざる、聞かざる。

 三猿を連想させる三毛猫の親子は、それぞれ目を伏せていたり、口をつぐんでいたり、まるで、何も聞いていないかのようにも見える。

 福井県南西部、日本海に面した敦賀湾の海岸近くの住宅街に暮らす三毛。姉妹と母猫は、瓜二つならぬ瓜三つだ。三毛猫は遺伝上オスが生まれることがほとんどないという。これまで多くの猫を撮影してきたが、親子そろって三毛猫なのも珍しい。日光の三猿ならぬ、敦賀の三猫です。

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岩合光昭

岩合光昭

岩合光昭(いわごう・みつあき)/1950年生まれ。動物写真家。1980年雑誌「アサヒグラフ」での連載「海からの手紙」で第5回木村伊兵衛写真賞を受賞。1982~84年アフリカ・タンザニアのセレンゲティ国立公園に滞在。このとき撮影した写真集『おきて』が全世界でベストセラーに。1986年ライオンの親子の写真が、米「ナショナルジオグラフィック」誌の表紙に。94年、スノーモンキーの写真で、日本人として唯一、2度目の表紙を飾る。2012年NHK BSプレミアムで「岩合光昭の世界ネコ歩き」のオンエア開始。著書に『日本のねこみち』『世界のねこみち』『岩合光昭写真集 猫にまた旅』『ふるさとのねこ』『ネコを撮る』『ネコへの恋文』など多数。初監督作品となる映画「ねことじいちゃん」のBlu-rayとDVDが発売中。

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