複雑な相続 権利の時効3カ月のケースも 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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複雑な相続 権利の時効3カ月のケースも

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 法律相談の最前線では、仲がよかった家族が散り散りになることもある相続トラブル。事前に知識を得ておくことが必要だ。法律相談サイト「弁護士ドットコム」の元榮太一郎代表が寄せられた相談に答える。

【相談内容】
 私の家族は、両親、私、弟の4人でした。昨年4月に父が亡くなり、遺言書はなかったため、父の財産を法律で決められた相続分によって分けることになり、弟が計算をしました。

 しかし、父の遺産の管理方法について母と弟がもめてしまい、私は、いまだに父の財産を受け取ることができずにいます。

 そこで、質問ですが、父の遺産を受け取るのに、時効はあるのでしょうか。いつまでに請求しなければならないという期限はあるのでしょうか。

【回答】
 法律では、権利をもっていても行使せずに期間が経過すれば、権利が消滅する、いわゆる消滅時効の制度が定められているケースがあります。

 ところが、実は相談者のような遺産分割のケースでは、特に時効規定はされていません。遺産の支払いを請求することについては、時間がたったとしても、相談者は母や弟に遺産分の支払いを請求できます。

 ただし、遺産の相続の中でも、期間が制限されているものもあるので、注意が必要です。

 例えば、「遺留分減殺請求権」という権利については制限があります。遺留分とは、簡単に言えば「誰か一人に遺産をすべて相続させる」という遺言があっても、それ以外の相続人が、遺産の一部を受け取ることができるという制度です。この遺留分減殺請求権は、被相続人が亡くなったことと遺留分を害されたと知ったとき、例えば「誰か一人にすべての財産を相続させる」遺言があるとわかったときから1年、相続開始のときから10年以内に行使しなければならない、とされています。ほかにも、「相続放棄」は、被相続人が亡くなったことを知ったときから3カ月以内にする必要があります。こうした場合には、時間の経過にも注意すべきですね。

 最近は、トラブルになっていない場合でも、相続では面倒な手続きやわからないことも多いため、プロの弁護士を活用することがトレンドになっていますよ。

週刊朝日 2015年3月6日号


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