新党「日本を元気にする会」の結党会見
新党「日本を元気にする会」の結党会見

 20日に開かれた新党「日本を元気にする会」(代表・松田公太参院議員)の結党会見。ただ最高顧問に就いたアントニオ猪木参院議員は不在で、いつもの決まり文句を交えた決意表明をビデオで寄せた。

 昨年11月に解党した「みんなの党」所属の4人を含む参院議員計5人が設立したが、猪木氏はこの日、ノーベル平和賞を受賞したマララ・ユスフザイさん(17)に会うため英国出張中。一風変わったお披露目だが、政治評論家の板垣英憲さんは手厳しい。

「原発などの問題に踏み込まず、政党交付金欲しさに集まった同好会に過ぎないのでは。参院議員だけで政権を取ることは難しく、1年生が3人。具体的な政策も見えません」

 政党要件の国会議員5人以上を満たしているため、この1年で1億1900万円を支給される見通しの党の目玉は、直接民主型政治で国民とともに政策の決定を目指すこと。松田代表も「ネットなどを活用して国民の意見を聞き、賛否の比率を議員の投票行動に反映させる」とアピールしたが、ここでも板垣さんは首をひねる。

「ネットで投票できない現段階で、それを実現するのは厳しい。党名が広く認知されなければ国民の声を反映できるとは考え難い。松田代表以外の4人は比例当選なので、党としての知名度がなければ再選は困難なんです」

 会見後のトークショーでは、松田代表と親交が深い堀江貴文氏(42)が登壇。2005年の衆院選に出馬経験がある堀江氏は、松田代表に政界再挑戦の可能性を問われると、

「自分は出ないっす。スマートフォンを使えない国会とか、やってらんないっすよね」

 とバッサリ。援軍にさえ“国会の時代遅れ”を指摘されてしまった。多額の交付金を手にする新党。日本よりもまず「自分たちを元気にする」必要がありそうだ。

(本誌・上田耕司、永井貴子、牧野めぐみ)

週刊朝日  2015年2月6日号