30歳を迎えた昨年、「愛人にしたい女」とのコピーがはまり、一気にブレークした橋本マナミ(30)。篠山紀信さん撮影の写真集『MANAMI BY KISHIN』(小学館)に増刷がかかるほど人気で、“ポスト壇蜜”としてバラエティー番組にひっぱりだこ。今年はデビュー以来、初めて元日に仕事が入った。

 芸能活動をスタートさせたのは山形県内の中学に通っていた13歳のとき。内向的な性格を変えようと応募したオーディションに合格したものの、16年間、ほとんど注目されなかった。

「何とかなるだろうという根拠のない自信だけで、ゆるくマイペースでやってきたんです。田舎育ちでガツガツできないせいかも。やめたいとは思いませんでしたが、チャンスをたくさん逃してきたかと」

 そう自己分析する一方で、持って生まれたおっとりした雰囲気が売れ時を遅らせた面もありそうだ。憂いのある大人びた容姿は幼いころからで、中学生のときに「OL3年目」と間違われ、20代に入ると「不倫してそう」「オジサマと遊んでそう」と囁かれた。デビュー当時もグラビアの撮影現場で着物や畳が用意されていたとか。

「本当は『お嫁さんにしたいナンバー1』になりたかった(笑)。でも私は私。無理にキャラクターづくりをしたくない。愛人は妻子がいても愛される存在だから、そう思ってもらえることは嬉しいです」

 でも実生活で愛人になるのは「絶対に無理」ときっぱり。理由は「だって一番になりたいじゃないですか!」。その答えを聞いていた事務所関係者は「橋本はスレていない、いわゆる『いい人』。役として演じられても悪女にはなりきれないでしょう」と笑う。

「経験したことのない大舞台に立たせてもらっているプレッシャーがすごくて。打ち勝たねばと自分の中で闘っています」

 インタビューでは終始実直でピュアな受け答え。それも愛人の必要条件か。

週刊朝日  2015年1月23日号