武田梨奈(23)たけだ・りな/1991年、神奈川県生まれ。琉球小林流空手道月心会黒帯。2009年に映画「ハイキック・ガール!」でデビュー (c)朝日新聞社 @@写禁
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武田梨奈(23)
たけだ・りな/1991年、神奈川県生まれ。琉球小林流空手道月心会黒帯。2009年に映画「ハイキック・ガール!」でデビュー (c)朝日新聞社 @@写禁

 昨年、瓦15枚を頭で割る「クレディセゾン」のCMで脚光を浴び、街を歩けば「瓦の娘でしょ」と知名度急上昇の武田梨奈(23)。

「昨年は約300枚を頭突きで割りました(笑)。自分でもできると思わなかったんですが、首を固定して地面をたたき割るつもりでやると割れました」

 父親の影響で10歳から空手を習い始め、中学1年生で黒帯を取得。高校時代は全国チャンピオン、昨年6月の全関東空手道選手権大会でも優勝するほどの実力者だ。

「空手は精神統一できて落ち着きますし、初心に戻れる。今も道場に通い、スケジュールが合えば大会へのエントリーも狙っています。だけど本業は俳優業。名前をさらに知ってもらえるように頑張りたい」

 今年は人気コミックが原作のドラマ「ワカコ酒」(BSジャパン)で初主演するほか、映画も「原宿デニール」「進撃の巨人」など年明け早々7本に出演予定。

「『ワカコ酒』ではアクションは封印。OLのワカコが一人でお酒を楽しむ『孤独のグルメ』の女版で、ご飯とお酒の両方を楽しめる内容になっています。いろんな角度から、飲んだり食べたりするシーンの撮影が多いのですが、全部残さずに食べていたら5キロも太っちゃいました(笑)」

 時間を見つけては一人で焼き肉屋や映画館に行くそう。

「一人映画はリフレッシュタイム。自分の夢を見つめ直すことができるんです」

 実は武田鉄矢さんに感銘を受けて俳優を志した。

「『金八先生』も『101回目のプロポーズ』も、あの役が演じられるのは武田さんだけだと思います。泣くお芝居のときに、涙よりも鼻水を流し、演技だと思わせない。そんな人間臭さを表現できる部分を尊敬しています。いつか私も唯一無二の存在になりたい」

 昨年はインドネシア映画「BUSHIDO SPIRIT」に出演し、海外進出も果たした。

「日本と世界の懸け橋にもなってみたい」と瞳を輝かせるイマドキ珍しいアクション女優の今後に期待したい。

週刊朝日  2015年1月16日号