粛清終え、独裁の習近平主席 標的は尖閣と安倍政権

 2014年12月、中国が国家レベルとして初めて開いた南京事件の追悼式典で、習近平国家主席(61)は「30万人が虐殺された」とあらためて強調した。

 南京事件の犠牲者数を巡っては日中双方で意見が対立してきた歴史があるが、APECで安倍首相と首脳会談をした直後のタイミングでの発言だけに、論議を呼んだ。

 習氏はかつて最高指導者の座を李克強氏(現・首相)と争っていた頃、どちらかといえば、地味な調整型指導者とみられていた。ところが、いまや誰も逆らえない独裁者になりつつある。同12月、中国共産党政治局は周永康元党政治局常務委員(72)を国家機密漏えいなどの容疑で逮捕、共産党から除籍処分にし、粛清。

「周永康はもともとは党内序列9位という党最高幹部。元公安部長で、司法・公安部門に君臨してきた。また、中国石油天然ガス集団(CNPC)総経理、国土資源部長という経歴から、国内のエネルギー業界に巨大な利権を持っていたとされます」(外務省関係者)

 党政治局常務委員の地位にあった者が逮捕されるのは異例で、死刑に処せられる可能性すらある。

 習氏のこうしたコワモテ支配に、中国の要人は大きな衝撃を受けているが、今や誰も止められないという。党や軍の各組織からは、党中央に忠誠を誓う声明が相次いで発表されたが、党中央とは習氏のことだ。

 独裁体制を固めた習氏は日本に対してもさらに強気の姿勢で来ると予測される。

「尖閣に関しても、まったく妥協する兆候はない。習近平は15年も軍用機、公船などを使い、尖閣諸島の領有を狙ってさまざまな挑発行為を繰り返すだろう」(中国ウォッチャー)

(本誌取材班)

週刊朝日 2015年1月2―9日号

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